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我々の研究室で研究を希望される方へのメッセージ (2009.1)     by 引原隆士

大学院から我々の研究室で研究に加わりたいという, 他大学,他研究科の方は,メイル等で連絡を取って下さい.留学生の方も同様です.見学も随時受け入れています.高校生の方で研究室を見学したい方は,先生を通じてご連絡下さい.

はじめに

 ホームページで意見を述べることの危険性,およびその反応がどんなものであるかを充分知った上で,このページを書いています.反応が自らに返る場合はそれを普く受け入れるつもりです.

2009年度は以下の点について少しずつ書き込んで行きます.

1.研究室を選ぶこととその意味

 3回生もしくはM1が配属されたい講座・分野(研究室)を選択することの意味は,自らのメジャーとなる一つの専門分野を選択する事であることは言うまでもありません.しかしながら,工学の基礎としての全学共通科目,電気電子工学の専門科目を修得して来た学生の皆さんには,その一部をメジャーとする生き方が果たして正しいのでしょうか?そんな狭い世界を若い時点で選択してしまうことが本当の意味だとしたらそんなに悲しい事はありません.どの教員も言う様に,所詮その研究分野は入り口にすぎないということを理解してもらいたいと思います.

 自らが学ぶ事を忘れてしまったらその人はどこにいても同じですが,研究の入り口において,おそらく誰もが研究の課題を与えられます.それが自分の好きな科目に近い所で選んだとして,課題の背景,意義,価値,目的を自分で肉付け出来るかどうかです.そして,その課題を通じて研究のアプローチを学習したあとで,本当の研究が始まります.それは「何が問題なのか?」.これまで受験勉強,試験の勉強を続けて来た学生にとって,いちばん難しい問い:それは与えた課題において何が問題なのかを自ら導きだせるか が問われます.それは単にそう思うとか考えるといった感想ですまされるものではありません.論理的にあらゆる可能性を思考実験,数値計算,実験でつぶして,そして教員が与えた課題に対して,一体いま何が問題なのかを自ら導出できるようになること それが最も重要な問いかけだと思います.その問いかけがどの分野でなされるのであれば,これまでの勉強して来た知識から対応できて訓練に入れるか という側面から研究室を選ぶことが大切なのではないでしょうか? 皆さんが卒業し,大学院を修了し,研究者として一人前になった時,その研究室で学習して来たテーマは過去のものとなります.そのテーマの人気で選ぶのではなく,どの領域で訓練を受けるのが自らの方向性に合致しているかを考えて選んでもらいたいと思います.

 研究室で受ける訓練には自ずから方向性があります.4回生で受けた訓練は一生ベースとする拠り所となります.逆に大学院で研究室を変わると,その訓練が必要となります.異なる価値観の訓練を受けた人を一人前にするには一度イレーズして再度書き込むというような作業が不可欠となります.これは知識ではなく,体験として残るからです.それほど本質的な訓練であるという事を今一度考えて研究室の選択をされるべきであろうと思います.

2.研究室は何をするところか?

3.研究室で何を学ぶのか?

4.学習することと研究することの違いは?

5.研究者とは?


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